ブログBLOG

【第180回】14年ぶりに日本人宇宙飛行士誕生へ!①

~ 宇宙飛行士に求められる資質とは?  ~

皆様のご存じの通り、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が昨年13年ぶりに宇宙飛行士を募集し、1年近くの選抜を重ねて、世界銀行上級防災専門官の諏訪理さん(46歳)と日本赤十字社医療センター外科医師の米田あゆさん(28歳)が候補者に決まりました。2000倍以上の倍率を勝ち抜いた2人です。諏訪さんは最年長、米田さんは宇宙飛行士になれば日本人女性で3人目、最年少ということで話題になりました。今後、基礎訓練を経て宇宙飛行士に認定されますが、米国主導で進める有人月探査「アルテミス計画」(視線177回参照:https://truth-academy.co.jp/blog/article.html?page=37)で、日本人で初めて月面に降り立つ宇宙飛行士になるかもしれません。
諏訪さんと米田さん

今回の募集では、幅広い人材を募るため、これまで自然科学系の大学の卒業者に限ってきたが学歴を不問とし、応募は前回の4.3倍の4127人。書類選抜で2266人に。第0次選抜では英語能力に加え理系の知識などが試され205人に。第1次選抜では、プレゼンテーション試験・運用技量試験・資質特性検査が行われ、50名に。プレゼンテーション試験が加えられたことが話題になりましたが、運用技量試験では2×4ポッチのレゴブロックを6個使った問題が出題されました。図形認識力・構成力を問われるかなりの難問です。第2次選抜では、面接試験(英語、資質特性、プレゼンテーション)が行われ、10名に絞られました。最終選考となる第3次選抜は約3週間の資質特性検査・運用技量試験と約2日の面接試験(総合、英語、プレゼンテーション)が行われ、最終的に2名が決定しました。この選抜で過酷なのが「閉鎖環境施設」を使った試験です。この試験では受験者が、ISSの実験棟を模した窓のない閉鎖施設で約1週間生活します。施設内には5台のモニターカメラが設置され、別室の審査員から24時間、一挙手一投足を監視されます。その環境下で受験者は、様々なミッションに挑まなければなりません。加えて、夜はきちんと眠れているかを腕時計型のモニターでチェックされます。

では、JAXAは宇宙飛行士にどんな資質を求めているのでしょうか?JAXAは次のように述べています。「宇宙飛行士は各国から集まった多国籍のメンバーと共同で活動を行っていきます。JAXAの宇宙飛行士は日本人としての誇りを持ち、メンバーシップの多様性を尊重しながら、協調してチームをミッション成功へと導いていくことが大切。そのための自己管理能力やコミュニケーション能力が求められます。また、これからスタートしていく宇宙探査ミッションは人類にとって未知の領域です。その環境に適応し、極限状況である宇宙でも柔軟かつ的確な判断や行動ができるかも、宇宙飛行士として重要な資質となります。さらに、宇宙飛行士の役割はミッションを完遂するだけではありません。宇宙飛行士はいわば人類の代表。そこで得た経験を世界中の人々に伝える表現力や発信力を発揮して、人類の発展に貢献することが求められます」と。

 そして、8つの求められる特性を以下のように示しています。①目的意識・達成意欲 ②任務・訓練に耐えうる健康状態 ③STEM分野の知識・論理的思考力・英語力・専門性 ④ミッション遂行力(自己管理、コミュニケーション、リーダーシップ等)・緊急事態対処能力 ⑤進歩/変化に対応するための心身両面の適応性や強靭性 ⑥日本人としての誇り・広範な素養と知識・国際チーム員としての態度 ⑦外部に伝える表現力・発信力 ⑧高いコンプライアンス意識。特に今回話題となったのは、「表現力・発信力」という新たに加わったことです。月探査に参加できる人間は限られています。その稀有な経験や成果をわかりやすく伝え、世界中の人々と共有できる能力は、現代の宇宙飛行士に欠かせないものです。この能力を見極めるために、第1次~第3次選抜では毎回プレゼンテーション試験が課されることになったのです。

 NHKは、3/30「選ばれるのは誰だ?密着!宇宙飛行士選抜試験」という番組で、第3次選抜の様子を放映しました。次回この様子をお知らせし、宇宙飛行士に求められる資質を具体的に考えてみたいと思います。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

リトル・ダヴィンチ理数教室のプログラミング教育

~ 多彩なツールでアルゴリズム・算数・データサイエンス ~

リトル・ダヴィンチ理数教室では、ダヴィンチ・キッズ(年長)の7月からプログラミングの授業を行っています。まず、アンプラグド・プログラミング(PCやタブレットなどの機器を使わないプログラミング)として、ボードゲーム「ロボット・タートル」。生徒がコマンド(命令)カードを並べて、先生がパソコンになって亀(タートル)を動かし、目的地まで正しい道筋でたどり着くアルゴリズムを作る練習です。次に、ミツバチ型のイギリス生まれのロボット「Bee-Bot」(ビーボット)。背中のボタンでアルゴリズムを作り、目的に合った動きをプログラミングします。電子ボードにカードを並べてBluetooth通信でBee-Botを動かしたりもします。
BeeBot-2
ダヴィンチ・キッズの10月からジュニアⅢまで、毎回の授業初めの10分程度、iPadを使って「Code Studio」(コードスタジオ)でプログラミングを学びます。すべての人々がプログラミングできるようにすることを目的として、2013年1月にアメリカのハディとアリ・パルトヴィ兄弟が設立したNPO団体Cord.orgが運営しています。マーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツ、ジャック・ドーシーや他のプログラマーや実業家が教材にビデオに出演し、支援しています。現在世界で8000万人以上の生徒が学んでいます。レベル別・段階別に学習を進められることができ、ループや条件文、関数などまで学べます。また、内容も多彩で、図形を描いたり、物語やゲームを作ったりすることができ、通常進度より早く進んだ子には、スターウォーズやアナと雪の女王をキャラクターとしたものやマインクラフトなども行っています。

ダヴィンチ・ジュニアⅢでは、算数では、マサチューセッツ工科大メディアラボで開発されたビジュアルプログラミング言語「Scratch」(スクラッチ)で、正多角形や一筆書きのプログラミングを行います。また、科学では、イギリスの放送局BBCが学習用に開発し、日本のみならず世界の教育界で人気の基盤「micro:bit」(マイクロビット)を使用。光・音・タッチ・温度・コンパス・ジャイロなどのセンサーが搭載されており、端子もついているので電気回路と組み合わせて、プログラミングすることができます。卒業制作では、Scratchとmicro:bitとをリンクさせてデータロギングし、表計算ソフトExcelにデータを流し込んで分析する、データサイエンスに挑戦します。

 リトル・ダヴィンチ理数教室では、21世紀型スキルの育成をテーマに、学校や学習塾では扱えない実体験型の算数や科学、多彩なプログラミングを行っています。興味ある方は、春休みサイエンス講座2023で体験なさってみてください。
生徒データ_データサイエンス

【第179回】AIのある日常風景

~ 小説・絵画・音楽…AIと創る芸術作品  ~

2022年11月にOpenAIという企業がリリースした「ChatGPT」(https://openai.com/)は、その高度な技術から瞬く間に注目を集め、日本でもかなり話題になっていますので、もう既に使っている方もいらっしゃるかと思います。ユーザー数100万人を5日で超え、1億人を超えたのはたった2か月だったそうです。ChatGPTは、質問欄に聞きたいことを入力すると、とても短い時間で人間と対話しているような自然な文章で答えてくれます。私もいくつかの質問を試してみたのですが、まだ未学習の事柄もあるのか、時にはトンチンカンな答えもありますが、多くの場合は想定通りの答えを返してくれます。ChatGPTのAPIを利用して開発されたLINEアプリ「AIチャットくん」が今年3月2日に提供が開始されました。ログインする必要もなく、すぐにChatGPTが使えます。LINEなので音声入力もできるので、とても便利です。ChatGPTは、Excel関数の生成、HTMLからPythonなどのプログラミングも可能で、さらにはまた、音楽、小説、脚本、詩、歌詞や作文などのクリエイティブな活動も行えるそうです(有料版だけかもしれませんが)。


ロボカップの提唱者で一般社団法人ロボカップジュニア・ジャパンの理事も務められたた松原仁・東京大学次世代知能科学研究センター教授は、日本を代表する人工知能の研究者です。松原教授は、小説を書くAI開発プロジェクト「きまぐれ人工知能プロジェクト・作家ですのよ」という小説を書くAI開発プロジェクトを2012年にスタートさせ、2016年にその作品が、「理系的発想からはじまる文学賞・星新一賞」(https://hoshiaward.nikkei.co.jp/archive/no1/index.html)の1次審査を通過しています。賞の立ち上げにも松原教授は携わっており、「人間以外(人工知能等)の応募作品も受付けます」と応募規定にあります。星新一の次女・星マリナさんから「星新一の原稿データを、全て研究に使っていいですよ」というバックアップを受け、星新一の1000点以上の短編SFを解析しているとのこと。2022年2月18日、星新一賞で初めてAIを使って執筆した小説「あなたはそこにいますか?」が入選したと、主催する日経新聞は報じています。作者の葦沢かもめさんは、AIが生成したあらすじを基にした執筆や、AIが書いた文章の編集などを通して、AIと共同で小説を作っていると言います。今回の応募総数は2603編。そのうちAIを利用して作られた作品は114編(前年14編)もあったそうです。
ゲームクリエイターのSta氏が開発し、Google TRCの協力により作成されたツール「AIのべりすとalpha2.0」(https://ai-novel.com/)は、文庫本に換算すれば174万冊分の知識を学習しているAIであり、非常に精度の高い文章の生成ができるそうです。最初にいくつかの文章を入力することで、セリフの口調や文脈にあった物語の展開がAI側によって生成されます。細かいオプションを使用することで、より自分の理想に近い小説を書くことができるとのこと。また、アイデアのヒントを得るために活用したり、キャラクター設定やストーリーや文章の要約、一日に起こった出来事を文章化し日記に付けたりすることなどにも活用できたりします。昨年「第1回AIのべりすと文学賞」(https://demeken.net/ai-novelist/)が行われ、10代から70代の幅広い世代から389本もの作品が寄せられたと、主催する株式会社デジタルメディア研究所が発表しています。実際に使ってみると、ひたすら自問自答しながら書くのとは異なり、AIと会話しながら文章を書いていく共同作業がとても楽しく感じられました。現在「第2回AIのべりすと文学賞」の開催が検討されています。興味のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか?

また、音楽や絵画でも、AIで作曲する音楽自動生成サービスや、テキストから自動で絵画を生成するAIアプリがいくつも出ています。2022年の米コロラド州の展覧会「Colorado State Fair」の美術コンテストで、短い文章を入力すると、生々しいほど現実味がある絵に変換してくれるAI「Midjourney」を駆使したジェイソン・M・アレン氏の応募作「Theatre D’opera Spatial(仏語で『宇宙のオペラ劇場』)」が、コンテストの新進デジタルアーティスト部門でブルー・リボン賞(1位)を獲得しました。これはインチキだ、という物議をかもしています。

このように、既存のデータを単に分析したり処理したりするものではなく、斬新なコンテンツを生成できるAIは、「ジェネレーティブAI(生成型人工知能)」と呼ばれています。芸術とは何なのか?AIの著作権の仕組みは?倫理的に問題ないのか?などの問題を投げかけていますが、私たちの日常風景は確実に変わってきています。
素人でもAIツールを使って芸術創作を楽しむことは、人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか?

トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
ジェイソン・アレンさんがAIを使って制作した絵

【英語教室LINK】LINKスピーチ発表会

~ Let’s Try English this summer ! ~

LINKでは3/1(水)に年1度のスピーチ発表会を開催しました。今年度のテーマは、小学生が『My Favorite Season』、中学生が『An Amazing Place in Tokyo』です。1年間学んだことの集大成として、今まで学んだ表現を取り入れながら、約1か月前から準備を進めてきました。当日は、秋のおいしい食べ物や紅葉の美しさ、相撲などスポーツが行われる国技館や、韓国の雰囲気がする新大久保といったユニークな場所について発表してくれました。皆少し緊張した面持ちではあったものの、落ち着いて発表することができたと思います。毎年観客の前で英語のスピーチをする経験を積んでいくと、発表の間合いや話すスピードも聞きとりやすくなっていると感じます。積み重ねの大切さを実感した発表会となりました。自分の言いたいことをより分かりやすく伝えられるよう、今後も練習していきたいと思います。LINKでは、4技能をバランスよく学んでいますが、同時に人前で発表することも大切にしています。スピーチ発表会は英語に対する自信をつけるにもぴったりの機会です。ぜひLINKで一緒に英語を学んでみませんか?随時体験レッスンを受け付けています。

ロボカップジュニア・ジャパンオープン2023名古屋

~Truthから6チーム、NEST全体では17チームが参加!~

ポートメッセなごや第3展示場

3/24(金)~26(日)、名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)にて、ロボカップジュニア・ジャパンオープン2023名古屋が開催されます。レゴランドジャパンの隣にあり、2017年ロボカップ世界大会が行われた会場です。コロナ禍以降、2年間名古屋での開催が中止となり、昨年はけいはんな学園都市ロボカップジュニア・ジャパンの単独開催でしたが、3年目で名古屋市との連携事業としてやっと開催にこぎつけることができました。今回は、海外チームの参加もあり、一般来場者も入場可能となりコロナ以前同様の規制なしの開催になります。

 競技は、サッカー3競技、レスキュー5競技(シミュレーション含む)、OnStage2競技、CoSpace2競技の全12競技、全国のブロック大会から選抜された200余チームが参加します。Truth Academyからは6チーム、所属するNPO法人科学技術教育ネットワーク(NEST)全体では17チームが出場し、例年通りジャパンオープン遠征ツアーを組んで参戦します。ツアーでは激励する壮行会を開いたり、他チームとの交流や情報交換を行ったり、
より多くの学びの機会を用意しています。

 参加する生徒たちが、充実した時間を過ごし、かけがえのない貴重な体験を通して、今後の成長に活かしてくれることを期待しています。応援、よろしくお願いいたします。
OnStage日本リーグ表彰(左:HOKORI丸、右:Summer)
サッカーWL表彰(SAS左から2番目)
レスキューNL表彰(輝:左から3番目、HR:一番右)

【第178回】Truth生も進学!多様化する高校

~ 21世紀型スキル育成に向けての大きな一歩  ~

今年も入試シーズン真っただ中です。最近では、インターネットで学ぶ通信高校やeスポーツを中心としたカリキュラムの学校もあり、学校の多様化が進んでいることを実感します。Truthの生徒・卒業生が進学した、あるいは、これから進学するユニークな学校をご紹介したいと思います。

学校法人角川ドワンゴ学園が運営するネットの学校「N高等学校」(設立2016年)・「S高等学校」(2021年)は、昨年9月時点で23,000人を超える生徒が学んでおり、イギリスの教育支援団体「T4 Education」が主催する「World’s Best School Prizes」のInnovation部門において、先進的な教育を行う学校として世界トップ10に選出されました。日本から選出された唯一の学校です。同校のオンライン学習、特にバーチャル技術を活用した体験型の学びが高く評価されたそうです。「ネットコース」「通学コース」「オンライン通学コース」「通学プログラミングコース」の4コースがあります。それぞれ、沖縄とつくばに本校があり、通学コースの生徒が通えるキャンパスは全国33ヵ所(今年4月には10カ所が新設)あります。ロボカップジュニアの活動を行っている高校生の中にも、進学校に通っていたにもかかわらず、もっと自分の学びたいことに専念したいという理由で転校した子もいます。中には自分が興味のある研究をしているあちこちの大学の先生に直接会いに行き、専門的な話を聞いて学ぶための時間を作っている人もいるようです。
https://nnn.ed.jp/

今年の受験では、2014年に開校した長野県軽井沢にある全寮制国際高校「UWC ISAC JAPAN」に合格した生徒がいます。幼稚園生の頃から約10年、今もTruthに通っている生徒です。UWCとは、国際本部はロンドンに本部あり、1962年に発足したユニークな教育機関。18の国および地域の加盟校からなり、158以上の各国国内委員会および生徒選考委員により構成されています。募集人員は40名で約30%が日本国籍(約70%が外国籍)で、入試は英語で行われます。先生の9割も外国人です。日本よりむしろ、アジア太平洋地域やグローバルな社会チェンジメーカーの育成を目的に設立されたユニークな高校なので、ある意味では灘や開成に入るよりも難しい、とも言われています。実践的なリーダーシップ教育が最大の特徴で、卒業生の進学先の大学は16か国に及んでいるそうです。小林りん代表理事は、「私たちが考えるリーダーとは、新しい価値観を世の中に送り出していく人です。そのためには何が必要かを噛み砕いて言うと、多様性への対応力があり、問題設定能力を持ち、リスクをとって挑戦できる。この3つの資質を持っている人を育てたいと思っています」と述べています。
https://uwcisak.jp/
UWC_ISAC_JAPAN
また、20年ぶりに今年新しく誕生した5年制の全寮制高等専門学校「神山まるごと高専」に合格した生徒もいます。正直なところ、どの生徒か分からないのですが、学校側から連絡があり、Truthに長く通った生徒が合格したと知らされた次第です。おそらく卒業生かと思われます。この学校は「地方創生の聖地」と呼ばれる徳島県神山町にあります。限界集落寸前だった神山町には、2010年頃から東京や大阪のITベンチャーが新たな働き方を模索して、サテライトオフィスを開くようになったそうです。開校プロジェクトを牽引した4名と共に、約40名の有志メンバーは、全員が起業家。起業家たちが心から欲しいと思える学校を実現したとのこと。クラウドファンディングでは、5億7千万円を超す資金が提供されました。コンセプトは、「15歳からテクノロジーとデザイン、起業家精神を一度に学ぶ」。「モノをつくる力で、コトを起こす人」を学生像として掲げています。今年の初年度入試は募集人員40名。合格倍率は9倍を超えたとのこと。全国から受験生が集まりましたが、中でも東京都が一番多く、60名が受験、6名が合格となりました。
https://kamiyama.ac.jp/
神山まるごと高専
ISAC JAPANも神山まるごと高専も、単に学校成績や学力試験だけで合否の判断するのではなく、多様な観点から人物を総合的に評価し、可能性のある人材を見出す入学試験を行っています。また、どちらも都会の喧騒から離れた自然豊かな全寮制で、学びは学内だけにとどまらず、地域や社会との結びつき、さらには社会への発信までデザインされているようです。なかなか従来の教育では短期間に実現させることが難しい、学び方の多様化に対する対応、「21世型スキル」(視線95回参照:https://truth-shisen.blogspot.com/2015/02/)を育成する環境の実現を、既成概念にはとらわれない新しい学校を創ることで、大きな一歩を踏み出させるのかもしれないと感じます。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

ロボカップジュニア2023関東ブロック大会報告

~ OnStage チーム、 トゥルース1 ・ 2フィニッシュ!受賞~

1/8(日)・9(月祝)の2日間、ロボカップジュニア2023関東ブロック大会が、東京都立産業技術高等専門学校品川キャンパスで行われ、東東京・神奈川西東京・千葉の各ノードから選抜された75チームが、3月に名古屋で行われるジャパンオープン出場を賭けて挑みました。

1/8(日)。TruthとしてはロボットキットKOROBOで日本リーグ・サッカーに初参戦の「ゆうき100%」はお揃いのTシャツで参加しましたが、まだコンテストに慣れていないこともあり、調整がうまくいかなかったようです。「SKY」はベスト8に残りましたが、決勝1回戦で惜敗。プログラムの丁寧さがわずかな差を生んだ気がします。日本リーグ・レスキューLineは、ブロック大会になるとレベルが上がり、直前の調整力によって順位の差が出たようです。ノード大会13位でギリギリ関東ブロック大会に出場できた「輝‐EV3」がリベンジを果たし準優勝。
【NLサッカー】ゆうき100%
【NL OnStage】Back To The Summer
【NLサッカープレゼン表彰】SKY(左)
【NLレスキューライン】輝-EV3

1/9(月祝)。ワールドリーグ・サッカーLightWeight「SAS」は、メンバーの一人が体調を崩し欠席したため、1人で2台のロボットを扱わなければなりませんでした。にもかかわらず、決勝トーナメント進出。準決勝では強豪チームに敗れましたが、3位決定戦で勝利。よく頑張りました。ワールドリーグ・レスキューLine「Diamond Fuji」は、カメラを使った画像処理によって被災者を発見するという画期的なチャレンジをしましたが、前日はうまくいっていたものの本番で不具合が起き、惜しくも5位。新設された日本リーグ・レスキューMazeに果敢に挑戦した「メテオ」は、Maze競技の伝統と実績を持つ玉川学園チームに大きく差をつけられ2位。日本リーグ・OnStage「Back To The Summer」は、インタビュー得点・パフォーマンス得点ともトップで堂々の優勝。「出港!HOKORI丸」は、インタビューとパフォーマンスでもう一歩点数が欲しいところでしたが、準優勝。Truthワン・ツー・フィニッシュを飾ることができました。
【WLサッカーライトウェイト】SAS
【WLレスキューLine】 Diamond Fuji
【NL OnStage】Back To The Summer
【NL OnStage】出港!HOKORI丸
【NLレスキューライン】アーマードザナルカンド
【NLレスキューライン】表彰
【NLレスキューライン】HT

今回ポスター審査は初めての試みとして、審査員による評価と参加者による投票という2つの部門で行われました。プレゼンテーションポスターの重要性を、トゥルースの視線・第174回で述べましたが、5部門で受賞することができ、嬉しく感じます。
SASポスター
Back To The Summerポスター
SKYポスター

なお、Truth講師のOBでロボカップジュニアOBの宮下充さんがブロック長として執り行う初めての大会です。各競技のLIVE配信も行い、アーカイブは今でも見られますので、ぜひご覧ください。
https://rcjj-kanto.org/kanto/archives/1611

 次は3月に名古屋で行われるジャパンオープンです。出場するチームも、惜しくも出場を果たせなかったチームも、関東ブロック大会という大きな舞台で得た貴重な体験を、これからの活動に、そして、これからの人生に活かしてもらえることを期待しています。

【第177回】新年のご挨拶

~ 混沌としたこの時代に希望をもって生きる  ~

日本で新型コロナ感染者が発見された2020年1月15日から早3年が経ちました。新型コロナによる様々な規制が撤廃され、人々の生活はコロナ禍以前に戻りつつあり、街では外国人観光客の姿もよくみられるようになりました。窮屈な生活から解放され明るい兆しが感じられると思う一方、第8波が始まり、死者数が急増。この1か月半で1万2000人以上の方が亡くなり、未だ長いトンネルの出口が見えません。

また、2022年2月14日の侵攻に始まったロシア・ウクライナ戦争では今でも激しい戦火が続いています。1/16現在ロイターの発表によると、死亡者数最低 42,295 人、死亡者を除く負傷者数最低 54,132 人、行方不明者数最低 15,000 人、避難民おおよそ 1360万 人、損壊した建物数最低 140,000戸。市民に対する攻撃や電力インフラなど市民生活に対する攻撃には戦争の非情さ、怖さを感じます。これらに複雑な要因も絡み、エネルギー需要のひっ迫による歴史的なエネルギー価格の高騰、半世紀ぶりの世界的なインフレも私たちの生活に影響を与えています。

昨年末にはFIFAワールドカップでの日本代表チームの活躍に日本中が沸きましたが、2023年は昨年までに積み残した宿題を背負ったままのスタートになりました。

 岸田首相は年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」を掲げました。少子高齢化の結果、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2050年には日本の総人口は1億人を下回ると予測されています。これは、次世代の生産人口が減少していく恐れがあるということです。総務省のデータによると、日本の生産年齢人口は1995年をピークに減少傾向にあり、2050年の生産人口は2021年と比較して約30%減少すると見込まれています。生産人口の減少により労働力と消費者が不足し、国内経済の縮小が懸念されているのです。これを回避するには、少子化政策は必須です。加えて、女性や高齢者が安心して働ける環境を整備すること、外国人労働者をもっと受け入れ、日本人同様の人権を保証することなども同時に行わなければならないのではないでしょうか?さらに、ロボットやAIをより進化させ、不足した労働力を機械化することによって「ロボットと人間の協業」を増やすことも必要です。

 特にドローンの発達が注目され、「空の産業革命」とも言われています。去年12月、「レベル4」という高度な飛行が解禁され、その操縦に必要な国家資格の試験が、1/16から全国160か所の会場で始まります。これにより、日本のほぼ全域で補助者なしでの自律的な目視外飛行が可能となります。特に大きなインパクトが期待されているのが物流業界です。ドローン物流の社会実装が進むことで、営業所から自宅までの配送自動化も期待できます。この自律型ドローンは、現在中国での森林火災の消防活動、スペインでの水難事故での人命救助などにも使われており、日本でも警備・監視・交通インフラの点検などの分野で活用しそうです。ただ一方で、ロシア・ウクライナ戦争が「ドローン戦争」と言われ、戦争に使われることには残念な思いはありますが、軍民によるドローン開発はさらに加速化するでしょう。

 一方、2022年11月、世界の総人口が80億人を突破したことが、国連の「世界人口推計2022年版」で明らかになりました。1分に156人、1日で22万人、1年で8千万人、増えています。 世界中で、1年に6千万人が亡くなり、1億4千万人が産まれます。この人口増加は貧困・食糧難・環境破壊・資源枯渇などをもたらします。アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏は、グローバルなエネルギー使用量は毎年3%伸びており、これが複利で増加すると25年ごとに倍になって地球のエネルギーがいずれ枯渇する可能性を示唆し、「人類は宇宙に住む以外道がない」と断言しています。NASAが提案する月面探査プログラム「アルテミス計画」では、2025年以降に月面に人類を送り、その後、ゲートウェイ(月周回有人拠点)計画などを通じて、月に物資を運び、月面拠点を建設、月での人類の持続的な活動を目指しています。昨年11/26、NASAの新型ロケット「SLS」の初号機が、「アルテミス1」としてケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

時代は混沌としていますが、科学は確実に進歩し、常に人類は新しい希望に向かって進もうとしています。科学技術は特定の国や特定の国民のためだけのものではなく、全人類のためのものです。新たな時代を切り拓くのは、今の若い世代であり、それに続く世代です。多くのTruthの先輩たちが社会に巣立ち、技術力を発揮して活躍しています。創造力や問題解決力を育てるSTEM教室として、彼らに続く次の世代の成長に関われることを、とても幸せに感じる今日この頃です。

  明けましておめでとうございます。
  本年もよろしくお願いいたします。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

冬休みサイエンス講座2022算数ゲーム大会

ロボカップジュニア2023東京神奈川ノード大会報告

~ 競技数も増えて熱いシーズンが始まる! ~

11/19(土)・20(日)の2日間、東京都立産業技術高等専門学校品川キャンパスにて、「ロボカップジュニア2023東京神奈川ノード大会」が行われました。ノード大会は、関東ブロック大会、ジャパンオープン、そして世界大会やアジアパシフィック大会へとつながる入口になります。コロナ感染防止対策のため、開会式や閉会式は行われず、日時を分けた分散開催でしたが、対面で競技ができたことは喜ばしいことです。関東ブロック(東京・神奈川・千葉)全体で参加チーム数が少なくノード大会での選抜が必要のないサッカー・オープンとライトウェイト、レスキュー・メイズ、OnStageの競技は行われませんでしたが、日本リーグ(NL)サッカー36チーム、ワールドリーグ(WL)レスキューLine21チーム、日本リーグ(NL)レスキューLine39チームの3競技が激戦を繰り広げました。

Truthからは、NLサッカー2チーム、WLレスキューLine2チーム、NLレスキューLine8チームが参戦しました。サッカーは4チームのリーグ戦のみでしたので、勝ち点が同じチームが続出し、全勝チーム以外は得失点差で順位が決まりました。Truth2チームはどちらも2勝1敗でしたが、大きく順位が変わりました。レスキューは例年ですと2回の競技を行いますが、今回は分散開催のため一発勝負です。WLレスキュー「Diamond Fuji」は、被災者(黒と銀の球)を発見するのにカメラによる画像認識に挑戦。全国でも2~3チームしか行っておらず、チャレンジしているのはおそらく全国で唯一の中学生。本番で見事に黒の被災者を1人発見することができました。今後の活躍を期待したいところです。「藤通テック」はチームのコンビネーションがうまくいかなったのか、実力はあるにもかかわらず、不本意な結果になってしまいました。残念!NLレスキューはまだ経験が浅いのか、練習ではよくできているのに本番になると、思わぬところでロボットがミスするチームがいくつかあったようです。練習の際に「今」うまく動いているかどうかも大切ですが、「本番の時に」どのように動いてほしいか?ということも視野に入れて調整できるようになるといいかと思います。
ゆうき100%
DiamondFuji(レスキューWL)
Fujitsu.Tec-藤通テック(レスキューWL)
HT(レスキューNL)
ししゃも刺身技術研究所(レスキューNL)
レスキューNLTruthチーム
SKY(サッカーNL)

一方で、3競技のベスト・プレゼンテーション賞をTruthのチームが独占しました。しかも、NLサッカーとNLレスキューLineでは、惜しくもベストは逃しましたが、2位もTruthのチームでした。視線第174回(https://truth-academy.co.jp/blog/article.html?page=24)でプレゼンテーションポスターの重要性を説きましたが、その大切さを十分に受け止めて頑張ってくれたと思います。
自分のロボットを紹介するためにポスターを作成する、そのことによって自分のロボットをよく知り、さらにロボットを改良していく―このサイクルが身についてきてくれたことをうれしく感じます。

 年明けの関東ブロック大会では、さらに進化したロボットを期待しています。応援、よろしくお願いいたします。
 
 <プレゼンポスター>
ゆうき100%
DiamondFuji
EV3救助員