2024 年 6 月 23 日公開
【第192回】新たな麻雀ブーム?①
なかよし麻雀セット
今年、講談社の少女漫画誌「なかよし」2月号で、カード型の麻雀セットが付録になったことが話題となりました。今年1/6~3/23にTBSで放映されたテレビアニメ「ぽんのみち」(全12話)に先駆け、同誌では昨年10月~今年4月までマンガ掲載をしていました。広島県尾道市の元雀荘を遊び場にする女子高生たちの日常を描いたものです。新たな麻雀ブームになっているようです。
なかよし_ぽんのみち
「レジャー白書2023」では、いわゆる雀荘に通う麻雀人口が、ピーク時(1982)2140万人の比べものにはなりませんが、2021年450万人から22年は500万人に増加したとのこと。コロナの影響で「天鳳」や「雀魂(じゃんたま)」などの麻雀アプリゲームが急速に流行り、天鳳の登録者数は現在700万人近く、雀魂は昨年6月1000万人を突破。その影響か、早稲田大や慶応大など首都圏17大学の麻雀部・サークルが競った新歓イベント「皐月祭」は250人が参加。コロナ前の100人ほどから大幅に増えたとのこと。各大学で部員が増え、東京都市大では部員がこの2年で5人から約120人に急増したそうです。
これまで麻雀と言うと、紫煙が立ち込める雀荘で行う不健康・不健全な賭けマージャンのイメージでしたが、
最近では、「頭脳スポーツ」として人気 が高まっているようです。 この新たな麻雀ブームの背景には、競技麻雀のチーム対抗戦のナショナルプロリーグ「Mリーグ」 の誕生があります。麻雀のプロスポーツ化を目的とし、2018年7月に発足。運営は一般社団法人Mリーグ機構。初代チェアマンにサイバーエージェント社長の藤田晋氏、最高顧問にJリーグ初代チェアマンの川淵三郎氏が就任しました。2023-24シーズンに参加するチームは9チーム、「1チーム4名構成」「男女混合」がルール化されています。チームの優勝賞金は5000万円、準優勝2000万円、3位1000万円、個人賞もあります。Mリーグに参戦する選手を「Mリーガー」と呼ばれ、俳優の萩原聖人氏もその一人ですし、アイドル的な女流プロ雀士も誕生しています。このMリーガーが人気を博し、子供たちの憧れの的 になっているようです。全試合の様子はインターネットテレビ局AbemaTVで配信されてます。その影響か、最近では一般の大人の麻雀も、「賭けない・飲まない・吸わない『健康マージャン』」が流行っており、Mリーグのルールを採用した競技系のノーレート(賭けない)麻雀店も若い人には人気のようです。
最近では小中高生の間でも流行っており、このGWではいくつかのTV局のニュースなどで取り上げられたり、新聞や雑誌にも掲載されたりしました。また、昨年8月朝日新聞と子ども向け雑誌「コロコロコミック」などが協力した「コロコロカップ争奪!Mリーグ夏休み小学生麻雀大会」では、それぞれ32名の参加枠に対し、大阪大会にはおよそ100名、東京大会にはおよそ140名の応募があったとのこと。優勝は、東京は小3、大阪は小2、どちらも女子だったそうです。
私も教育的関心から、子供麻雀教室に行ってみました。「ニューロン麻雀スクール大井町校」で、イトーヨーカドー6階にあり、12卓もある教室です。代表理事で設立者の池谷雄一氏は、認定心理士の資格を持ち、全国に直営校15校、提携157校、内子供教室13校を展開。日本初の大学公認麻雀部・文教大学競技麻雀研究会に入会し、世界麻雀選手権2002個人三位の実績を持っています。池谷氏とお話し、教育論では同感するところが多々あり、1日ボランティアとして子供麻雀教室のお手伝いをしてみました。日曜日の10:30~15:00。開店前には行列が出来、回転同時に全席が小学生~高校生で埋まりました。中には5歳の子もいますし、男女比もほぼ半々。小さい子は自分の番になると「○〇ちゃんの番だよ」と声を掛けたり、質問に答えたりとなかなか手がかかりましたが、小学高学年以上になると大人顔負けの打ち方をします。やはりMリーガーを目指しているも子もいるようです。
では、麻雀にどのような教育効果があるのでしょうか?次回考えてみたいと思います。
Mリーグポスター
Mリーグ試合風景
2024 年 5 月 23 日公開
【第191回】ロボカップジュニア関東ブロック20周年記念OB・OG会
~ 人生の転機となった思い出を大いに語り合った一日 ~
関東20周年OB会2024_全体写真
4/28(日)日本青年館ホテルにて、「
ロボカップジュニア関東ブロック20周年記念OB・OG会 」が開催され、ロボカップジュニアのOB・OG、関東ブロック運営の功労者、保護者など60余余が参加しました。
私とロボカップジュニアの出会いは2002年に遡ります。日本科学未来館7階の小さな会議室で関東最初のサッカー競技会が行われ、Truth生の一人が参加、池田と私が関東初の審判を務めました。そして、04年3月日本科学未来館での関東ブロック大会の実行委員長の任命を受け、全体を統括運営。同年9月、現産技高専名誉教授の中西先生や井上先生の多大なご協力をいただき、「ロボカップジュ二アジャパン関東ブロック運営委員会」が組織され、「公平かつ公正な運営」「教育的観点を大切にする運営」をスローガンに初代委員長を拝命しました。05年5月には日本科学未来館でのロボカップジュ二ア日本大会を運営しました。
私が委員長を3年務めた後、産技高専の黒木教授を始め数名の方々が引き継いで下さり、近年は産技高専の富永教授が2011年~22年の長期にわたり、東東京ノード長と兼務しながら務めてくださいました。23年に産技高専OBでTruth講師も務めてくれた宮下さんが委員長に就任。20才代ならではの新しい発想で関東ブロックの未来の基礎を作ってくれています。その一環として、今回のOB・OG会を企画してくれたのです。この企画にはTruthのOBで講師も務めた名村さんや嶋本さんも加わり、皆社会人として忙しい日々の中奮闘してくれ、実現に至りました。
初期の頃からサッカーに参加していた「FC日吉」のメンバーや高専OBを始め、ジャパンオープンを共にしたり、ドイツ・ブレーメン(2006)やアメリカ・アトランタ(07)、シンガポール(10)、トルコ・イスタンブール(11)、メキシコ・メキシコシティ(12)、オランダ・アイントホーフェン(13)、ブラジル・ジョアソペッソア(14)などの世界大会、タイ・バンコク(17)、日本・愛知(21)のアジアパシフィックに共に参加した多くのOB・OGと再会し、楽しい思い出話をすることができました。世界大会で優勝した世界チャンピオンも何人も来てくれました。多くは社会人になり、自分の専門性を活かしてそれぞれの分野で活躍している様子で、その姿に頼もしさを感じました。まだ大学生や院生のOB・OGもいましたが、自分の進むべき進路を目指し研究に勤しんでいるようです。また、会の最中に第一子が誕生したとの知らせが入り、急遽病院に向かったOBもいました。
企画としては、この20年間撮りためたノード大会・ブロック大会・ジャパンオープン・世界大会の写真をスクリーンに流したり、ジャパンオープンや世界大会の記念Tシャツを飾ったりしましたが、一番盛り上がったのは「ロボカップジュニア歴史テスト」。ジャパンオープンや世界大会にまつわる問題や競技ルールの歴史について問う10問が出題されました。それぞれがスマホで解答するので、即座に集計結果が発表されました。優勝は、2010年ダンスからスタートし、その後産技高専のロボカップ研究部部長を務め、レスキューで世界大会やアジアパシフィックで活躍した、Truth卒業生で講師も務めてくれた小林さんでした。ロボカップジュニアとTruthの生き字引の実力を発揮しての優勝でした。
私はロボカップジュニアに参加することの意義として、「〇〇年のジャパンオープンに出たよ」「〇〇年の世界大会に出たよ」と言うだけで、その大会に参加した全員とつながることができる、すなわち、全国や世界に膨大な人脈を作ることができることを挙げています。まさに青春時代に、苦楽を共にしたり、お互い競い合ったりした同士であり、競技・ロボット・プログラミングといった共通の話題を有する同世代人や先輩後輩でもあります。これは他ではめったに得られない人生のおける貴重な財産ではないでしょうか。Truthに通う皆がこの素敵な世界に仲間入りできるよう、指導に邁進しなければと強く思い直す機会でもありました。
【参考】ロボカップジュニア初期について (写真のリンクが外れておりますがご容赦ください)
https://truth-shisen.blogspot.com/2008/
関東20周年OB会2024_関東ブロックを立ち上げた産技高専・中西名誉教授の乾杯の音頭でスタート
関東20周年OB会_ロボカッパーならわかる!ロボカップジュニア歴史テスト
関東20周年OB会_現関東ブロック長が関東ブロック大会の歴史と現状を語る
関東20周年OB会2024_Truthで指導してくれたOBたちと
関東20周年OB会_二次会も大盛況!
2024 年 4 月 20 日公開
ロボカップジュニア・ジャパンオープン2024名古屋報告
3/22(金)~24(日)、名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)第3展示場にて開催された「ロボカップジュニア・ジャパンオープン2024名古屋」に、NEST13チーム(Truth5チーム含む)が遠征ツアーを組んで参加しました。186チーム(海外4含む)、選手数459名(海外14含む)、スタッフ260名、メンターのべ186名、同伴者188名が参加した大会になりました。Truthチームは4チーム計5枚の賞状を手にして帰京しました。
日本リーグ(NL)サッカー「T・Kザムライ 」は、初戦を2-0と幸先の良いスタートを切るも、2戦目ではスピードが速く相性の悪い相手と対戦、調整不足もあり0-3で敗北。しかし、そこからプログラムの調整を重ね改善していき、3〜6戦目では3勝1分と善戦。特に6戦目ではこれまで負けなしの強豪チーム(総合順位第2位)を打ち負かす活躍を見せました。惜しくも競技順位での表彰台は逃しましたが、勝ち点では2位・3位のチームに並び、24チーム中4位の結果を残すことができました。また、優秀プレゼンテーション賞を受賞。
NLレスキュー・メイズは、3回の競技を行い、その合計点で順位付けがされます。関東ブロック大会優勝の「Pivotさん 」がジャパンでも優勝。全体を通して帰還のボーナスや全発見には至らなかったものの安定した走行性能と高得点の被災者を狙っての競技進行の停止などに見られる競技理解が優勝につながったようです。関東2位「Messiah 」は、優秀プレゼンテーション賞を受賞。練習フィールドでは安定した走行ができていたものの会場での調整に難航。Round1と3で一回目の競技進行の停止時に 超音波センサーを回して距離を測るシステムの初期化のプログラムが上手く動かずリタイアしてしまったため得点が伸びず、8位。関東3位「Equator 」は、全体を通じて競技進行の停止回数は少なく安定して動作できていたものの、移動に時間がかかるため競技進行の停止によるロス時間が響いた結果、得点に結び付けなかった場面が多くみられ、惜しくも4位。
日本リーグサッカー「T・Kザムライ」競技中
日本リーグサッカー「T・Kザムライ」プレゼン賞
日本リーグレスキューメイズ調整中「Equator」「Pivotさん」「Messiah」
日本リーグレスキューメイズ「Pivotさん」優勝
日本リーグレスキューメイズ「Messiah」プレゼン賞
平安時代の蹴鞠をテーマにした、NL OnStage関東優勝の「
チーム・ノーブル 」は、毬を発見するカメラとLEDテープを使った光る鞠靴を加えてバージョンアップを図って臨みました。審査員によるインタビューの得点は41/50点で同点1位。パフォーマンスは、リハーサルでは完璧。しかし、本番ではうまくいっていない箇所があり、減点覚悟でリスタートするか、人の手でロボットの位置を修正するか、ハラハラ見ていましたが、そのまま演技を続行。結果はなんと、パフォーマンスの得点が41.67/50点で単独トップ!合計得点82.67/100点で堂々の優勝です。加えて、スポンサー賞「CKD賞」も受賞。
日本リーグ(NL)はジャパンオープンを頂点とするリーグですが、今回出場した全員が優勝を始めとする上位成績を残し、大活躍となりました。今回特に感心ことは、どのチームも(レスキューメイズは1人チームですが出場した3チームの)メンバーたちがとても仲が良く、中学生を中心にスケジュール管理や行動管理が的確にできていたことです。楽しみながら自己管理もしっかり行い、そしてそれが結果につながったのだと思います。
なお、全競技の結果と全チームのプレゼンテーションポスターは以下から見られます。
>https://www.robocupjunior.jp/2024nagoya_results.html
優秀なポスターを見て、どこが優れているのかを考えてみましょう。また、今後ロボカップジュニアの競技に参加する際に、参加希望競技のポスターを参考に、戦略やロボット製作、プログラミングのヒントが得られるかと思います。また新たな挑戦が始まります。ロボットサイエンス在籍生全員が高い目標を掲げ、貪欲な向上心と研究心をもって、日々の活動に取り組んでくれることを期待しています。
日本リーグOnStage「チーム・ノーブル」パフォーマンス
日本リーグOnStage「チーム・ノーブル」優勝
2024 年 4 月 15 日公開
【第190回】ボードゲームの教育的効果
協力ゲーム 「ゾンビキッズ」
リトル・ダヴィンチ理数教室では、様々な算数ゲームを取り入れていますが、「ロボットタートル」や「コリドール」などのボードゲームも行っています。練馬校のフリースクールi-schoolでも「インカの黄金」や「街コロ」「カタン」など、たくさんのボードゲームを用意しています。
戦略性や推理性などから大人もはまるボードゲームですが、コロナ禍の巣ごもりによってさらに人気が高まり、今、日本でちょっとしたブームになっています。10年前は1万人程度だったボードゲーム愛好家の数は、5年前に10万人、そして2022年には27万人にまで膨れ上がったと言われています。東京都でボードゲームを遊べるカフェやプレイスペースは現在確認できるだけ130点を超えているそうです。
矢野経済研究所は、日本ではボードゲームはコロナ禍のステイホーム需要による伸びは+17%にとどまり、その後は微減傾向となっていると指摘していますが、市場調査会社SDKI Inc.(本社:渋谷区)は、昨年2024年と2036年の予測期間を対象とした世界規模の「ボードゲーム市場」に関する調査を実施し、ボードゲーム市場規模は 2023 年に約 93億米ドルと記録され、2036 年までに市場の収益は約228.9億米ドルに達すると予測しています。さらに、市場は予測期間中に最大 10.67% の CAGR (年平均成長率)で成長する態勢が整っているとしています。
SDKI 市場調査分析によると、市場は教育的価値の増加により大幅に成長すると予想されています。多くのボードゲームは教育的であり、批判的思考、問題解決、戦略的スキル を促進する効果があるため、貴重な学習ツールであると考える親や教育者にとって魅力的であると。また、ボードゲームをプレイすることは、論理的思考の向上と言語作業記憶の向上に直接関係しており、言語スキルや感情スキルなどの社会スキルを向上 させることが証明されていると分析しています。日本ボードゲーム教育協会は、「ボードゲームの活用が子どもの豊かな学びた、につながる」と考え、ボードゲームが持つ「学びの要素」について研究しています。その中で、子どもがボードゲームで遊ぶことによって身につく力には、「論理的思考力(システム思考・情報処理力等)」「コミュニケーション能力(リーダーシップ・共感力等)」「創造力(発想力・想像力等)」の3つ があると考えています。実際、最近では、勝敗を重視するのではなく、コミュニケーション型や協力型のゲームが増えてきています。
ボードゲームやカードゲームなどコンピューターを使わずに、相手の顔を見ながら遊ぶゲームを総称して「アナログゲーム」と呼ばれています。私が師事しているアナログゲーム療育アドバイザーの松本太一氏(東京学芸大学大学院障害児教育専攻卒業)は、発達心理学者ジャン・ピアジェの「認知発達段階論 」や心理学のモーツァルトと言われたレフ・ヴィゴツキーの「最近接発達領域 」などの理論を基にゲームの選定や指導の方法を説いています。この二人の心理学者は、Truthの教育理念に深くかかわる心理学者です。
ピアジェの提唱する発達段階は、①0歳~2歳:感覚運動期(五感の刺激を求め認知の枠組みの同化・調節を繰り返す) ②2歳~7歳:前操作期(物事を自分のイメージを使って区別・認識できるようになる) ③7歳~11歳:具体的操作期(論理的思考が発達し、他者の立場に立って行動できるようになる) ④11歳~:形式的操作期‘(知識・経験を応用し、結果を予測して行動や発言ができるようになる)の4段階。小学生に当たる③では、「他者視点の獲得 」を重視しており、現実の人間関係で他者視点を得るのは難しいが、確固たる枠組みのゲームの中で繰り返し成功体験を積み、他者と関わる自信につなげることの大切さを挙げています。
また、「最近接発達領域」とは、「子どもが自力で問題解決できる現時点での発達水準と、他者からの援助や協同により解決可能となる、より高度な潜在的発達水準のずれの範囲」を意味します。要するに、「一人ではできないけれど、誰かと一緒ならできること 」です。この領域に当たる課題であれば、子供は意欲的に課題に取り組み、発達すると説きます。
最近保護者の方から、ボードゲームをやらせたいけれども一人っ子なのでできない、兄弟姉妹と年齢が離れているのでできない、といった声を時々聞きます。アルゴ大会やトリンカ大会といった算数ゲームのイベントはあるのですが、他のボードゲームができる機会を作れればと思っています。
2024 年 4 月 11 日公開
ロボット・ベーシックⅠ卒業チャレンジ2024
3/20(水祝)飯田橋校でロボット・ベーシックⅠの卒業チャレンジを行いました。国際的なロボコンRoboRAVE(ロボレーブhttps://roborave-tokyo.org/)のa-MAZE-ingとLine-Follow ingを組み合わせた競技をベースに、使用するセンサーを加えて2台がピンポン玉の受け渡しを行って連携するする独自の競技です。
練馬校と飯田橋校の各1チームが出場。全2チームで競い、2回競技した合計得点65点差で飯田橋校「H・S」チームが優勝しました!競技前に行った確認テストで、基礎的な知識はみんな問題ありませんでした。あとは調整力!自ら上手くいかない原因を見つけ、改善していくトライ&エラーを繰り返す姿勢を、今後参加するロボコンで身につけていきましょう。
優勝した「H・S」
2024 年 3 月 25 日公開
直接体験型の理数教室「リトル・ダヴィンチ理数教室」 新年度授業スタート!
~ 数学者のように考える! 科学者のように考える! ~
「
知識は、理解するということのほんの一部にしか過ぎない。本当の理解というものは、実際の体験から生まれるものである 」
これは、トゥルース・アカデミーが実践している教育理論「コンストラクショニズム」(構築主義学習)を説き、プログラミング教育やロボット教育の先駆者として、テクノロジーを活かした体験学習、情報教育の礎を築いた故シーモア・パパート(マサチューセッツ工科大学名誉教授)氏の言葉です。
リトル・ダヴィンチ理数教室の
算数 (月3回)では、公式を覚えてトレーニングするのではなく、何かをつくるという自らの活動を通して自分の力で規則性や法則性を見出し、表現する(公式を生み出せる)学力を伸ばすことを主眼に置いています。幼い頃は
規則性あるものを美しく感じる心 を育て、徐々に様々な
規則性を考える脳の働き を育成し、そして
発見した時の感動と喜びを感じられる よう指導していきます。紙に書かれた問題を解くのではなく、
具体物を通した直接体験型(ハンズオン)の算数活動 なのです。そのため、数量と図形を並行して学び、
数量と図形の融合 を図ることを特長としています。
図形 は、キッズ(年長)では、
線対称と点対称 、
立方体を組み合わせた立体図形 、ジュニアⅠ(小1・2)では、
三角形と四角形 、ジュニアⅡ(小2・3)では、
角柱と角錐 の研究と
展開図 、ジュニアⅢ(小3・4)では、平面図形は
角度・多角形 ・円、立体図形は
正多面体 や
星形多面体 の研究を行います。
科学 (月1回)は、年間テーマが決まっています。プレキッズ(年中:10月~)は、アメリカの環境教育プログラムProject Wildをベースにした「
いきもの 」。キッズは「
お天気 」、ジュニアⅠは、カルフォルニア大学バークレー校ローレンスホール科学教育研究所で開発された「GEMS(Great Explorations in Math and Science)」をベースにし、電子ブロックも使う「
電気回路 」。ジュニアⅡは、データロギングや工作も含めた「
物質の三態 」。ジュニアⅢは、英国の放送局BBCが教育用に開発した、各種センサーを搭載した基板「micro:bit(マイクロビット)」を使ったプログラミング。
1つのテーマを一年間一貫 して行うことで、
体系性のある学習内容 となっています。
プログラミング は、キッズの後期からボードゲームやロボットを使って導入を図り、世界で8000万人以上の子供たちが学んでいる「
Code Studio 」を、タブレットを使って学びます。毎回の算数の授業の最初10分くらいを当てていますが、長期にわたる学習ですので、かなりのレベルまで学ぶことができます。ジュニアⅢでは、多くの小学生もが学んでいる「S
cratch(スクラッチ) 」を使いますが、広く一般に行われているゲーム制作ではなく、
発見した数列の規則性を考察して自動計算 させたり、
いくつもの平面図形を自動生成したり するプログラムを作成しています。
トゥルース・アカデミーでしか学べない、直接体験型の理数教室「リトル・ダヴィンチ理数教室」の魅力を感じていただければ幸いです。
講座のページ →
https://truth-academy.co.jp/little-da-vinci.html
キッズ(年長)お天気
ジュニアⅠ(小1・2)電気回路
ジュニアⅢ(小3・4)microbit(マイクロビット)
2024 年 3 月 24 日公開
【第189回】AIとお友達になれるか?
人間が話すような自然な文章を生成できるChatGPTなどの進歩で、「AIと友達になる 」という試みが始まっています。1月、来場者が人気コミック・アニメ「邪神ちゃんドロップキック」のキャラクターと、画面越しの会話を楽しむというNTTドコモの技術展がありました。「邪神ちゃんロイド N 」と名付けられた3Dモデルに話しかけると、音声認識AIで質問を読み込んだ対話型AIが、「まるで邪神ちゃんが言いそうなせりふ」を生成。アニメの音源で学習した音声合成AIを使って、せりふをしゃべる。邪神ちゃんロイドNは、早ければ3月までにドコモが手がけるメタバース「MetaMe(メタミー)」に登場するとのこと。国際電気通信基礎技術研究所の高橋英之・専任研究員は、映像を見た脳の働きを機能的磁気共鳴画像法で調べる実験を通して、「私たちが人間に対して感じる心と、AIやロボットに対して感じる心は、脳のレベルでは大きな差がないのかも知れません」と述べ、人間がAIと友達になれる可能性を示唆しています。一方、先端科学技術のガバナンスに詳しい川村仁子・立命館大教授は、今後は人間社会の仕組みを決めるプロセスにAIの影響が強まる可能性があるため、人間の尊厳に関わることも想定した議論を始めるべきだと警鐘を鳴らしています。人間がAIとどのような関係を結べばいいか?-いよいよ現実的な課題となってきたように感じます。
邪神ちゃんロイドN
「白熱教室」で日本でも有名になった、ハーバード大学政治学教授マイケル・サンデル氏は、「真の問題はAIによって、私たちが現実と仮想の区別を失うかどうかだ。 手のひらの中の画面が人間関係やコミュニケーションの中心になっていると、人々のつながりは単にバーチャルなものだと思い込みがちだ。だが実際は、人間であることの意味は生身の現実の人間の存在にある。仮想の存在ではなく、今ここにいる人間と一緒にいて、相手を思いやり、コミュニケーションをとるということだ。実際の友人や祖父母とそのアバターの違いがわからなくなるとすれば、私には人間の真正性(本物であること)が失われる ように思える。これは人間性の根幹にかかわる問題 だ。だが私たちはこの区別を失うかもしれない。AIが突きつけるこの問いは、平等や民主主義といった価値観をめぐる議論よりも重要なテーマだ」と指摘します。
最近では、まるで本物の人物と見まがうほどリアルな、生成AIを使ったフェイク動画が大きな問題となっています。政治的な目的で、ヒラリー・クリントンやバラク・オバマなどの有名人を使ったフェイク動画が作られ、話題となりました。日本でも昨年11月、岸田総理のフェイク動画が拡散されました。一方で、日本の生成AI技術を手がけるスタートアップ企業「オルツ」では、本人の容姿や声だけでなく、答えの内容も似ている、米倉社長始め社員全員のデジタル・クローンを作り、クローンの労働にも賃金を支払っているとのこと。「僕らのクローンは、本人といかに一致しているかというところに焦点をあてています。より人間らしいクローンを作るためには、それが必要なのです」と述べます。デジタルの世界で、人間は永久に生き続け、死後も生きている時の本人と変わらぬ表情で、変わらぬ口調で、その人らしい言葉を発し続けていくことも、かなり現実味を帯びてきたように感じます。
その一方、米倉社長は「物事を決める権限を持っているのは人間で、クローンは一切の権限を持っていない。常に自分のために働くAIというものが何なのかを選別していくことが今後の人間に必要なことだと思います」とも語っています。サンデル教授も、「私たちが発明したはずの道具である技術が、私たち自身や人間であることの意味を変え始めたように感じられることがある。だが私たちの生活や未来は自分たち次第だということを忘れないでほしい。技術を制御できなくなるのは、我々が手放したときだけだ。人間の価値ある目的を達成するために技術をどのように使うべきか』という命題は、どんなに賢い機械も私たちに代わって決めてくれることはないだろう」と。
あくまで人間の主体性と責任が私たち人類の進んでいく方向を決めるのだということを、今生きている私たちが強く意識して、身の周りに急速に増えていくAIと付き合っていく必要があることを実感します。